筑波大学教授 工学博士 の浅井武先生にご協力いただき、「ボールの中心をとらえることが、球技のパフォーマンス向上において、いかに大事か」の解説をしていただきました。
全4回シリーズでお届けします。
Lesson4 なぜhinomarc.が必要なのか
<文字起こし(一部補正)>
サッカーのボールテクニックは、キックにしてもドリブルにしてもカーブにしても、ボールの中心、それは物理的な重心なんですけども、それをとらえることが重要です。
例えば、インステップキックの時は重心に向けてしっかりインパクトする。そうすることによって、ボールが早く飛ぶ。また、カーブキックの時は重心から少しずらして回転力を与える。それをモーメントというんですが、それを与えることによってスピンしていく。また、無回転であれば、この重心に向かって真っすぐインパクトすることによって、ほぼ無回転で飛んでブレる、ということが起こります。
そういうキック技術、あるいは他の技術もそうですけど、それを身につける、発揮するためには、重心の位置と自分の足の動き、スイングの動き、インパクトの強さがどういう風になるかが非常に重要です。
それを把握するためには、この、視覚的に重心が示されているこのトレーニングボールを使うことによって、色んなインパクト、色んな重心への働きかけがどのようにボールに対して振る舞いを生み出すかを学ぶのには非常にいいボールだと思います。
このボールを活用して、色んなインパクト、色々なドリブル、色々なトラップをして、重心に対してどういう力を働きかけることによってボールがどのようにふるまうか、それを視覚的にも感覚的にも身につけてほしいと思います。
浅井武(あさい たけし)氏 プロフィール
筑波大学大学院人間総合科学研究科教授。工学博士。ヒューマン・ハイ・パフォーマンス先端研究センター(ARIHHP)(専任)、スポーツイノベーション開発研究センター長。
研究分野はスポーツバイオメカニクス、スポーツ工学。日本人スポーツ研究者としては、はじめて国際物理科学雑誌『Physics World』に論文が掲載。モーションアナリストとして、また名門・筑波大蹴球部の総監督を経て顧問、筑波大学女子サッカー部の顧問も勤める。多方面で活躍するキック研究の第一人者。
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